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ヒトの歌、鳥の歌、ことば 

 CDショップに並ぶCDはほとんどの場合「ポップス」「ロック」「ダンス」「テクノ」など、その音楽のジャンルに分けて陳列してある。
 音楽とは音の連続である。音とはある周波数帯における振動の時間軸にそった変化である。われわれは目で見えるわけでもないこのさまざまないわば波の連続体を、「これは『ロック』」「これは『ダンス』」「これは『クラシック』」と分別することができる。いろんな音を聞くにつれ、そのパターン認識の精度も上がる。それが進めば同じ「ロック」の中でも、さらにそれを細分化することもある。つまり音楽のジャンル分けとは、音に対して人間がパターン認識をおこない、その音の世界をあるやり方で構造化した結果を体現したものだ。
 
 われわれ人間にとって重要なもう一つの音が音声言語である。音声言語に対するパターン認識のチューニングは、幼い頃にある程度なされてしまうらしい。ある音をどういう音としてとらえるか、例えば英米人が聞き分けるLとRの音の違いに対してチューニングされていない日本人は、それを同じ音としてとらえてしまう。逆に日本人が日常認識している単語中の「っ」(撥音)をなかなか外国人が認識できないこともあるという。音の世界に対する構造化の仕方は、その人の母語によって異なってしまうのだ。
 
 このような、音に対する人間の認識能力は、鳥が親鳥の声を聞き分けたり、鳥の鳴き声にも方言があることなどと繋がりがある。鳥のその小さな脳には音声情報に対する高度な処理能力が認められはじめていて、盛んに研究が進められている。鳥の脳の研究を通じて、ヒトが音を「きく」という過程がさらに解明されていけば、音楽や言葉の持つ力、その豊かな世界がさらに大きく広がるに違いない。

-----Zoom In Zoom Out-----

■「意識」とは何だろうか―脳の来歴、知覚の錯誤
下條 信輔
講談社

■寝ながら学べる構造主義
(文春新書)
内田 樹

■「グレープフルーツ・ジュース」
オノ ヨーコ、南風 椎 他
講談社
[ 2007/11/01 00:14 ] TB(0) | CM(0)
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 「科学と芸術、そして人間。」をテーマに、さまざまなものごとについて考えるブログです。特定の領域というよりも、領域と領域どうしの境界面のそのたたずまいに焦点を当て、張り過ぎず緩め過ぎず可能な限りバランスのとれた考察を深めることをめざしています。

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 1976年生まれ。東京都在住。自称、逍遙学派。歩きながら考えることで何かが見えてこないかと、今日も歩きながら考えている。このブログも文章のほとんどを、歩きながら携帯電話にて入力し、推敲を重ねている。

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