スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] トラックバック(-) | コメント(-)

知的生産の仕事算 

 たとえばここに、「1人で取組んだら終了するまで100日かかる中程度に知的な生産作業」があると仮定する。
 それではこの作業に10人で取りかかったなら、果たして10日で完了するだろうか?
 多くの場合、まさか「仕事算」でもあるまいしそんなにうまく事が運ばない、ということは、誰でも経験しているはずだ。それが仮定どおり中程度か、もしくはそれ以上に知的な生産だった場合、「1人でやったほうがはやい」かつ「完成度が高い」ということもあるのが現実だ。
 人間の知的生産は、工場生産のように「時間×人数」では割り切れない。(その工場生産ですら、複雑かつ精密な機器や部品などの場合、ほとんどの工程を1人の人間が行なう「セル生産方式」が採られることがある。)
 携わる人間の数が多くなればなるほど、情報の共有や仕事の引き継ぎだけでかなりの時間が割かれてしまう。伝達ミスの防止、人それぞれの考え方や性格の差異まで考慮に入れた人員配置など、あらゆることを包括的に見据えながら計画を推進したとしても、増やした人数分だけ単位時間あたりの出力量も増やす、というのは並大抵の事ではない。
 情報技術の発達により、ひと昔前に比べると、1人の人間が行なうことのできる作業量は飛躍的に増大した。しかしなぜいつまでも我々は忙しいままなのか?ひょっとすると昔のほうがもう少しのんびりしていたのでは?果たして作業の完成度、生み出されるものごとひとつひとつが持つ質量は、向上しているのだろうか…?
 問題は、1人当たりの作業効率にあるのではなく、情報どうしの結びつき方、集合知のふるまい方、流れ方にある。
 いくら便利になったと言っても、PCやケータイが当たり前に社会に普及してからまだ10年、Googleが台頭してから5年。人間はまだまだこれらの「立派な道具」を、本当に使いこなせてはいないのだろう。
 人間のナレッジテクノロジー・ナレッジサイエンスの、本当の進化は、これからはじまるのだ。

-----Zoom In & Zoom Out-----

■「あなたの知的生産性を10倍上げる方法」 ( 池田信夫blog )

■「ナレッジサイエンス―知を再編する64のキーワード」
北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科、杉山 公造 他

■「フューチャリスト宣言」
ちくま新書
梅田 望夫、茂木 健一郎 他
[ 2008/02/05 22:29 ] TB(0) | CM(0)
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

studio:lamplight


■このブログについて:
 「科学と芸術、そして人間。」をテーマに、さまざまなものごとについて考えるブログです。特定の領域というよりも、領域と領域どうしの境界面のそのたたずまいに焦点を当て、張り過ぎず緩め過ぎず可能な限りバランスのとれた考察を深めることをめざしています。

■リンク、コメント、トラックバック:
 悪意のあるものを除き、基本的にオープンです。異論反論、叱咤激励をどうぞお願いいたします。

 ※このブログは、アフィリエイト・プログラムには参加しておりません。

◆管理者プロフィール:
 1976年生まれ。東京都在住。自称、逍遙学派。歩きながら考えることで何かが見えてこないかと、今日も歩きながら考えている。このブログも文章のほとんどを、歩きながら携帯電話にて入力し、推敲を重ねている。

ブログ内検索


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。