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お役所仕事の理想と現実 

 「規則ですから」「決まった書式の書類を揃えて提出下さい」「結果が出るまで二週間かかります」…

 たくさんの案件を、基準や規則に従って平等に処理するためには、いわゆる「お役所」的な対応が必要なのだろうか。
 もちろんそれぞれの案件についてフレキシブルに対応できればそれが一番良いのだが、そういったフレキシブルな対応を許してしまうと、妥当だとして決められた基準や規則との間、その理想と現実の間で、しばしば現場が板挟みにあってしまうのだろう。
 数年前、ある原子力施設において、プルトニウムの移し替え作業をバケツを使って行なっていた作業員が、臨界状態を引き起こして放射線被爆により死亡するという事故があった。本来この作業には、安全な作業プロトコルがあった。このプロトコルがどれほど煩雑なものだったのかは分からないが、或る意見を読んで考えさせられたことがある。その意見とは「現場にはおそらく〈バケツでやった方が簡単で効率的だ〉という気持ちがあったのだろう。この現場の感覚を無視して、単にこれまで通りのプロトコルを徹底するだけで本当にいいのだろうか。基準や規則が現場の感覚とかけ離れている場合が他にも多々ありはしないか。」というものだ。
 昨年世間を騒がせた食品表示の偽装問題でも、賞味期限の貼り替えに至ってしまう事情として〈もったいない、まだまだ食べられるのに〉という至極「日常的」な感覚があったのかも知れない。
 だからと言って基準や規則が勝手に破られていいわけはないのだが、日常の自然な感覚が「やってはいけないこと」をさせてしまったのなら、もう一度きちんとシステムや手続きを見直すことも必要だと思う。
 「お役所仕事」とは、往々にして、執行する側からの押し付けのプロトコルが現場とあまりにも食い違っている場合にそう呼ばれる。
 筆者は毎年、年末調整の書類を書くだけでも嫌な「手続き嫌い」の一人だが(茂木健一郎氏も確定申告についてそんなようなことを書いていた)、例えば国会議員が1円から領収書を添付する話も、いざ実行するとなると相当面倒な作業だろう。
 書類を揃えたり、領収書を添付したり、証明書を発行したり、印紙を貼り付けたり、切手を同封したり…。ここまでやらないと、本当にものごとは進まないのだろうか。こういう瑣末なことに、人間はあまりにも時間と労力とを食われ過ぎてはいないだろうか?

-----Zoom In & Zoom Out-----

「100の悩みに100のデザイン 自分を変える「解決法」」
光文社新書
雲南 治嘉

「ターミナル」
トム・ハンクス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ 他
[ 2008/04/08 00:32 ] TB(0) | CM(0)
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 「科学と芸術、そして人間。」をテーマに、さまざまなものごとについて考えるブログです。特定の領域というよりも、領域と領域どうしの境界面のそのたたずまいに焦点を当て、張り過ぎず緩め過ぎず可能な限りバランスのとれた考察を深めることをめざしています。

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◆管理者プロフィール:
 1976年生まれ。東京都在住。自称、逍遙学派。歩きながら考えることで何かが見えてこないかと、今日も歩きながら考えている。このブログも文章のほとんどを、歩きながら携帯電話にて入力し、推敲を重ねている。

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